第7章 自衛隊の権限等(第87条―第96条の2)/自衛隊法
(昭和二十九年六月九日法律第165号)
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最終改正:平成一五年八月一日法律第137号
| (最終改正までの未施行法令) |
| 平成十四年七月三十一日法律第96号 | (一部未施行) |
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| 平成十五年五月一日法律第32号 | (未施行) |
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第7章 自衛隊の権限等
(武器の保有)
第87条
自衛隊は、その任務の遂行に必要な武器を保有することができる。
(防衛出動時の武力行使)
第88条
第76条第1項の規定により出動を命ぜられた自衛隊は、わが国を防衛するため、必要な武力を行使することができる。
2
前項の武力行使に際しては、国際の法規及び慣例によるべき場合にあつてはこれを遵守し、かつ、事態に応じ合理的に必要と判断される限度をこえてはならないものとする。
(治安出動時の権限)
第89条
警察官職務執行法(昭和二十三年法律第136号)の規定は、第78条第1項又は第81条第2項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。この場合において、同法第4条第2項中「公安委員会」とあるのは、「長官の指定する者」と読み替えるものとする。
2
前項において準用する警察官職務執行法第7条の規定により自衛官が武器を使用するには、刑法(明治四十年法律第45号)第36条又は第37条に該当する場合を除き、当該部隊指揮官の命令によらなければならない。
第90条
第78条第1項又は第81条第2項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官は、前条の規定により武器を使用する場合のほか、次の各号の一に該当すると認める相当の理由があるときは、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。
一
職務上警護する人、施設又は物件が暴行又は侵害を受け、又は受けようとする明白な危険があり、武器を使用するほか、他にこれを排除する適当な手段がない場合
二
多衆集合して暴行若しくは脅迫をし、又は暴行若しくは脅迫をしようとする明白な危険があり、武器を使用するほか、他にこれを鎮圧し、又は防止する適当な手段がない場合
三
前号に掲げる場合のほか、小銃、機関銃(機関けん銃を含む。)、砲、化学兵器、生物兵器その他その殺傷力がこれらに類する武器を所持し、又は所持していると疑うに足りる相当の理由のある者が暴行又は脅迫をし又はする高い蓋然性があり、武器を使用するほか、他にこれを鎮圧し、又は防止する適当な手段がない場合
2
前条第2項の規定は、前項の場合について準用する。
第91条
海上保安庁法(昭和二十三年法律第28号)第16条、第17条第1項及び第18条の規定は、第78条第1項又は第81条第2項の規定により出動を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官の職務の執行について準用する。
2
海上保安庁法第20条第2項の規定は、第78条第1項又は第81条第2項の規定により出動を命ぜられた海上自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。この場合において、同法第20条第2項中「前項において準用する警察官職務執行法第7条」とあるのは「第89条第1項において準用する警察官職務執行法第7条及び前条第1項」と、「第17条第1項」とあるのは「前項において準用する海上保安庁法第17条第1項」と、「海上保安官又は海上保安官補の職務」とあるのは「第78条第1項又は第81条第2項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務」と、「海上保安庁長官」とあるのは「防衛庁長官」と読み替えるものとする。
3
第89条第2項の規定は、前項において準用する海上保安庁法第20条第2項の規定により海上自衛隊の自衛官が武器を使用する場合について準用する。
(警護出動時の権限)
第91条の2
警察官職務執行法第2条、第4条並びに第6条第1項、第3項及び第4項の規定は、警察官がその場にいない場合に限り、第81条の2第1項の規定により出動を命ぜられた部隊等の自衛官の職務の執行について準用する。この場合において、警察官職務執行法第4条第2項中「公安委員会」とあるのは、「長官の指定する者」と読み替えるものとする。
2
警察官職務執行法第5条及び第7条の規定は、第81条の2第1項の規定により出動を命ぜられた部隊等の自衛官の職務の執行について準用する。
3
前項において準用する警察官職務執行法第7条の規定により武器を使用する場合のほか、第81条の2第1項の規定により出動を命ぜられた部隊等の自衛官は、職務上警護する施設が大規模な破壊に至るおそれのある侵害を受ける明白な危険があり、武器を使用するほか、他にこれを排除する適当な手段がないと認める相当の理由があるときは、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。
4
第1項及び第2項において準用する警察官職務執行法の規定による権限並びに前項の権限は、第81条の2第2項の規定により指定された施設又は施設及び区域の警護のためやむを得ない必要があるときは、その必要な限度において、当該施設又は施設及び区域の外部においても行使することができる。
5
第89条第2項の規定は、第2項において準用する警察官職務執行法第7条又は第3項の規定により自衛官が武器を使用する場合について準用する。
(防衛出動時の公共の秩序の維持のための権限)
第92条
第76条第1項の規定により出動を命ぜられた自衛隊は、第88条の規定により武力を行使するほか、必要に応じ、公共の秩序を維持するため行動することができる。
2
警察官職務執行法及び第90条第1項の規定は、第76条第1項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官が前項の規定により公共の秩序の維持のため行う職務の執行について、海上保安庁法第16条、第17条第1項及び第18条の規定は、第76条第1項の規定により出動を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官が前項の規定により公共の秩序の維持のため行う職務の執行について、同法第20条第2項の規定は、第76条第1項の規定により出動を命ぜられた海上自衛隊の自衛官が前項の規定により公共の秩序の維持のため行う職務の執行について準用する。この場合において、警察官職務執行法第4条第2項中「公安委員会」とあるのは、「長官の指定する者」と、海上保安庁法第20条第2項中「前項において準用する警察官職務執行法第7条」とあるのは「この項において準用する警察官職務執行法第7条及びこの法律第90条第1項」と、「第17条第1項」とあるのは「この項において準用する海上保安庁法第17条第1項」と、「海上保安官又は海上保安官補の職務」とあるのは「第76条第1項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官が公共の秩序の維持のため行う職務」と、「海上保安庁長官」とあるのは「防衛庁長官」と読み替えるものとする。
3
第89条第2項の規定は、前項において準用する警察官職務執行法第7条又はこの法律第90条第1項の規定により自衛官が武器を使用する場合及び前項において準用する海上保安庁法第20条第2項の規定により海上自衛隊の自衛官が武器を使用する場合について準用する。
(防衛出動時の緊急通行)
第92条の2
第76条第1項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官は、当該自衛隊の行動に係る地域内を緊急に移動する場合において、通行に支障がある場所をう回するため必要があるときは、一般交通の用に供しない通路又は公共の用に供しない空地若しくは水面を通行することができる。この場合において、当該通行のために損害を受けた者から損失の補償の要求があるときは、政令で定めるところにより、その損失を補償するものとする。
(展開予定地域内における武器の使用)
第92条の3
第77条の2の規定による措置の職務に従事する自衛官は、展開予定地域内において当該職務を行うに際し、自己又は自己と共に当該職務に従事する隊員の生命又は身体の防護のためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。ただし、刑法第36条又は第37条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。
(治安出動下令前に行う情報収集の際の武器の使用)
第92条の4
第79条の2の規定による情報収集の職務に従事する自衛官は、当該職務を行うに際し、自己又は自己と共に当該職務に従事する隊員の生命又は身体の防護のためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。ただし、刑法第36条又は第37条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。
(海上における警備行動時の権限)
第93条
警察官職務執行法第7条の規定は、第82条の規定により行動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。
2
海上保安庁法第16条、第17条第1項及び第18条の規定は、第82条の規定により行動を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官の職務の執行について準用する。
3
海上保安庁法第20条第2項の規定は、第82条の規定により行動を命ぜられた海上自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。この場合において、同法第20条第2項中「前項」とあるのは「第1項」と、「第17条第1項」とあるのは「前項において準用する海上保安庁法第17条第1項」と、「海上保安官又は海上保安官補の職務」とあるのは「第82条の規定により行動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務」と、「海上保安庁長官」とあるのは「防衛庁長官」と読み替えるものとする。
4
第89条第2項の規定は、第1項において準用する警察官職務執行法第7条の規定により自衛官が武器を使用する場合及び前項において準用する海上保安庁法第20条第2項の規定により海上自衛隊の自衛官が武器を使用する場合について準用する。
(災害派遣時等の権限)
第94条
警察官職務執行法第4条並びに第6条第1項、第3項及び第4項の規定は、警察官がその場にいない場合に限り、第83条第2項、第83条の2又は第83条の3の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官の職務の執行について準用する。この場合において、同法第4条第2項中「公安委員会」とあるのは、「長官の指定する者」と読み替えるものとする。
2
海上保安庁法第16条の規定は、第83条第2項、第83条の2又は第83条の3の規定により派遣を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官の職務の執行について準用する。
第94条の2
第83条第2項の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官は、災害対策基本法(昭和三十六年法律第223号)及びこれに基づく命令の定めるところにより、同法第5章第4節に規定する応急措置をとることができる。
2
原子力災害対策特別措置法第15条第2項の規定による原子力緊急事態宣言があつた時から同条第4項の規定による原子力緊急事態解除宣言があるまでの間における前項の規定の適用については、同項中「災害対策基本法」とあるのは、「原子力災害対策特別措置法第28条第2項の規定により読み替えて適用される災害対策基本法」とする。
第94条の3
第83条の3の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官は、原子力災害対策特別措置法第28条第2項の規定により読み替えて適用される災害対策基本法及びこれに基づく命令の定めるところにより、同法第5章第4節に規定する応急措置をとることができる。
(武器等の防護のための武器の使用)
第95条
自衛官は、自衛隊の武器、弾薬、火薬、船舶、航空機、車両、有線電気通信設備、無線設備又は液体燃料を職務上警護するに当たり、人又は武器、弾薬、火薬、船舶、航空機、車両、有線電気通信設備、無線設備若しくは液体燃料を防護するため必要であると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。ただし、刑法第36条又は第37条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。
(自衛隊の施設の警護のための武器の使用)
第95条の2
自衛官は、本邦内にある自衛隊の施設であつて、自衛隊の武器、弾薬、火薬、船舶、航空機、車両、有線電気通信設備、無線設備若しくは液体燃料を保管し、収容し若しくは整備するための施設設備、営舎又は港湾若しくは飛行場に係る施設設備が所在するものを職務上警護するに当たり、当該職務を遂行するため又は自己若しくは他人を防護するため必要であると認める相当の理由がある場合には、当該施設内において、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。ただし、刑法第36条又は第37条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。
(部内の秩序維持に専従する者の権限)
第96条
自衛官のうち、部内の秩序維持の職務に専従する者は、政令で定めるところにより、次の各号に掲げる犯罪については、政令で定めるものを除き、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第131号)の規定による司法警察職員として職務を行う。
一
自衛官並びに陸上幕僚監部、海上幕僚監部、航空幕僚監部及び部隊等に所属する自衛官以外の隊員並びに学生、訓練招集に応じている予備自衛官及び即応予備自衛官並びに教育訓練招集に応じている予備自衛官補(以下本条中「隊員」という。)の犯した犯罪又は職務に従事中の隊員に対する犯罪その他隊員の職務に関し隊員以外の者の犯した犯罪
二
自衛隊の使用する船舶、庁舎、営舎その他の施設内における犯罪
三
自衛隊の所有し、又は使用する施設又は物に対する犯罪
2
前項の規定により司法警察職員として職務を行う自衛官のうち、三等陸曹、三等海曹又は三等空曹以上の者は司法警察員とし、その他の者は司法巡査とする。
3
警察官職務執行法第7条の規定は、第1項の自衛官の職務の執行について準用する。
(防衛秘密)
第96条の2
長官は、自衛隊についての別表第四に掲げる事項であつて、公になつていないもののうち、我が国の防衛上特に秘匿することが必要であるもの(日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法(昭和二十九年法律第166号)第1条第3項に規定する特別防衛秘密に該当するものを除く。)を防衛秘密として指定するものとする。
2
前項の規定による指定は、次の各号のいずれかに掲げる方法により行わなければならない。
一
政令で定めるところにより、前項に規定する事項を記録する文書、図画若しくは物件又は当該事項を化体する物件に標記を付すこと。
二
前項に規定する事項の性質上前号の規定によることが困難である場合において、政令で定めるところにより、当該事項が同項の規定の適用を受けることとなる旨を当該事項を取り扱う者に通知すること。
3
長官は、自衛隊の任務遂行上特段の必要がある場合に限り、国の行政機関の職員のうち防衛に関連する職務に従事する者又は防衛庁との契約に基づき防衛秘密に係る物件の製造若しくは役務の提供を業とする者に、政令で定めるところにより、防衛秘密の取扱いの業務を行わせることができる。
4
長官は、第1項及び第2項に定めるもののほか、政令で定めるところにより、第1項に規定する事項の保護上必要な措置を講ずるものとする。
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